ユニベッツBLOG
犬の骨折
この記事のポイント
- 骨折は放置すると危険
- 骨折の可能性がある場合、レントゲン検査は必須
- ユニベッツ福岡は骨折の治療実績を数多く持つ
犬の骨折の症状、治療法
ペットの骨折は主に交通事故や落下事故で起こります。また、扉で挟んでしまった、家具の下敷きになった、踏みつけてしまった、などのアクシデントで骨折することが多いです。
どんな動物でも、骨に強い力が加わると骨折しますが、動物病院でもっとも多い骨折は、トイプードルの落下事故です。
トイプードルやポメラニアンの前肢は細くて長く、ソファ程度の高さから飛び降りただけで骨折してしまうくらい骨折に弱いつくりをしています。
症状
次のような症状が見られる場合、骨折している可能性があります。
- 肢を挙げて地面につけない
- 触ると痛がる
- 抱こうとすると怒る
- 折れている箇所が熱を持っている、腫れている
- 折れている場所をしきりになめる
- 排便排尿がうまくできない
骨折は自然治癒する?
検査
骨折と疑われる症状が見られる場合、次のような検査をして診断します
レントゲン検査
痛がっている場所が骨折しているかどうか、また骨折の程度と詳しい場所の特定、健康な骨も一緒に撮影して骨折している骨がどれくらいの 太さや長さがあるのか、といった点を画像診断します。
骨折の状態を確認して、どういった治療方法が最適なのかを判断します。
骨折の治療
骨折の治療には次のような方法があります。
ギプス固定 リスク(低) 完治率(低) 治療期間(中)
手術できない箇所や、手術日までの間など、折れている箇所の骨をグラスファイバーやシーネを用いて固定します。
手術をせずギプス固定だけで治療する場合もあります。
プレート固定 リスク(中) 完治率(高) 治療期間(中)
手術をして骨を整復(元の形に戻す)場合、もっともよく用いられるのが金属の細い板と折れた骨とをネジで固定する、プレート固定法です。
ユニベッツではプレートを取り出す再手術が必要ない金属を用いることが多いです。
イリザロフ(創外固定) リスク(中) 完治率(高) 治療期間(中)
プレートは薄い金属と言えども、強度を出すためにある程度の厚みがあります。そのため、肢の細いプードルなどでプレート固定法を用いた場合、プレートの厚みが皮膚を圧迫し血行障害が起こり、治療がうまくいかないことが稀にあります。
その場合、皮膚の外からピンを刺して骨を固定する方法、創外固定を選択する場合があります。
細胞治療 リスク(低) 完治率(中) 治療期間(中)
骨折の治療は主に手術ですが、その補助的な役割として細胞治療(再生医療)を併用することがあります。骨折の手術の際に、直径2cmほどの脂肪細胞を採取します。 脂肪細胞には、脂肪幹細胞が含まれています。脂肪幹細胞を培養して増やし点滴で体内に入れると、傷ついた骨に集まり骨に分化して、手術後の治癒を早める効果があります。
PRP(多血小板血漿)治療 リスク(低) 完治率(中) 治療期間(中)
採血だけで済み、早ければその日のうちに投与が可能な新しい再生医療です。血液中に含まれる血小板を採取、濃縮、活性化し、DDS(ドラッグデリバリーシステム)を添加、注射や移植で患部に投与します。数週間かけて治癒促進や疼痛緩和の効果があり、現時点で施術可能な再生医療でもっとも簡便な方法です。
手術の際に骨折箇所に一緒に埋め込んだり、手術しない場合には注射で投与します。
予後
術後は、定期的なレントゲン検査などで経過観察しながら、リハビリで骨や筋肉・神経などの機能回復をはかります。経過観察中は、骨の再形成を促すための安静(ケージレスト)が欠かせません。
ユニベッツの骨折治療
整形外科の手術は、他の診療科と異なる特殊な設備や器具・材料を必要とします。また、整形外科の手術では術後の感染が大きな問題になります。整形外科の手術には専門性の高い技術と経験、そして高度な設備が必要とされます。
ユニベッツ福岡は整形外科を得意としており、幸いにも近隣病院からの紹介症例も経験させていただき、これまでに数多くの治療実績を持ちます。
高額になりそうで心配、元のように治ることができるのか心配、などございましたら事前にご相談ください。